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CA-Column

コラム

Ⅶ. その他

上空1万メートルという職場について ~体への負担


客室乗務員の職場は高度1万メートル!

 

なんだかカッコイイですよね。

 

でも、
地上じゃない場所で働くって実際どうなの?
体にはどんな負担があるの?

という素朴な疑問に今日はお答えしていきます。
CAを目指す方が準備にお役立ていただけたら嬉しいです。

 

CAの職場である上空は0.8気圧

私たちが普段生活している地上を1気圧とすると、高度1万メートルは0.8気圧なのだそう。

これは山で例えると、標高2000mちょっとの状態と同じそうです。

機内では、お菓子の袋がパンパンになったり、飲みかけのペットボトルがパンパンに膨れ上がったり、なんだかお腹がやたらと張ったり(笑)します。

 

そんな巡航高度(水平飛行)での体の状態でよく起こるのは、
・眠気
・歯痛
・頭の回転が鈍る(記憶力など)

といった感じでそこまで地上と変わらない気がします。
まあ、CAとしては、記憶力がやたらと落ちるので私は苦労しましたが。
なんだかおかしいな・・?
とずっと思っていたのですが、どうやらそういうことらしいです。
(お客様からお受けしたリクエストをメモしないと一瞬で忘れます!)

そして歯痛というのは、歯に詰め物がある場合、歯と詰め物の間に空気が入っているとその空気が膨張してとてつもなく歯が痛くなるという状態。まれにお客様でなっていらっしゃる方がいて、機内の鎮痛剤を噛んでもらっていました。
眠くなるのは皆さん経験されていると思います。

CAの職場=高度1万メートルでの問題は「離着陸」が絡んだ場合

水平飛行中はそこまで大変なことはないのですが、
問題は、離着陸 が絡んだ場合なんです。

国際線ロングだと一日1回の離着陸ですが、国際線ショート(中国線など)は2回の離着陸、国内線だと3~4回の離着陸を経験することになります。

つまり、気圧の急激な変化を一日に何度も経験するということ。

気圧が急に変わると何が起こるかと言うと、皆さんよくご存じだと思いますが、耳がポコっと詰まります。エレベーターでもなりますし、山のドライブなんかでもなりますよね。

これは、気圧の変化を感じ取る器官が耳の中、内耳にあるからなんです。

だから客室乗務員の試験には耳鼻科検査インピーダンスと呼ばれる耳圧の検査があるのです。

 

さて、

耳に関する負担が大きいことによって何が起こるかと言うと、航空性中耳炎(航中炎)になる確率が高くなるということです。「少し喉が痛い・・でも普通に働ける」という状態は地上ではよくあることだと思いますが、気圧の変化が多くある環境だと喉の腫れが耳にも影響し耳が詰まってしまうことがあります。

地上ではなんともないのに!

ほんの少しの腫れでも耳が詰まり、耳抜きが出来ない状態で離着陸が続くとついには航中炎になってしまうのですね。

この航中炎、乗務停止となるから厄介です。

ちょこちょこ航中炎で欠勤となってはいけませんから、耳の圧調整に異常がないかを入社前にしっかり耳鼻科検査をされるというわけです。

 

ちなみに、私は喉が弱い方なので喉から耳が詰まらないように喉のケアはとても大事にしていました。飛行機は乾燥するのでお水をちょこちょこ飲んだり、持参したイソジン水でフライトの合間にうがいをしたりしていました。

耳以外の飛行機が職場であることの体への影響とは?

耳に関しては本当に苦労する人が多いですが、次は耳以外のことについて見てみましょう。

耳以外の体のことでよく耳に下のは、腰痛 です。

気圧とは関係ありませんが、CAの職業病と言えるでしょう。

腰痛の原因としては、

・お客様の重たい荷物を上の物入れに入れることがある
・着陸の際に衝撃が毎回ある
・ギャレー内で上に収納されているものを取る
・ミールカートは重い
・よく歩く

このようなものが挙げられます。

腰を痛めて休職する人もいましたし、腰痛ベルトを常に着けて乗務している人もいましたね。

航中炎のようにスッキリ治るという類のものではないため、腰痛と仲良く付き合っていくというスタンスのようです。整体や鍼も皆さんよく行っていましたよ。

ではCA受験前に何をするべき?

かなり体に色々と負担がかかる仕事であることはご理解いただけたかと思います。

それでもCAになりたい!というあなたへ。
それでは、CA受験前に何をしたら良いのでしょうか?

それは、

身体(耳、背骨、腰など)について不安があれば一度 耳鼻科や整形外科で診てもらうことです。

航中炎絡みで言うと、私の友人の元日系CAの方は、内定に際して
「鼻の骨が曲がっているから手術で治してくれるのであれば内定を出せる」
と言われ、手術をして内定をもらっていました。
そのままでは色々なリスクがあったのでしょうね。
めでたしでしたが、その時になって慌ただしくしていた印象のため、予め自分で知っておくと心の準備ができると思います。

不安があれば前もってお医者さんに診てもらっておきましょう!

 

採用がなく時間がある今だから余裕を持って出来ることの一つだと思います^^

 

 

 

 

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